サンクコスト(あるいはティルト)

今回はサンクコスト(埋没費用)の話をしようと思います。

頭が悪い僕なので認識に誤りがあるかもしれませんが、それは横においておいて自分の理解している範囲で話したいと思います。

 

まずサンクコストとは何かということについてですが、取り返しのつかない既に失われたコスト(時間やお金、労働など)と、大雑把に僕は捉えております。

この概念の肝となる点は、人間が無意識のうちに都合よく解釈したり、誤った希望的観測をしてしまうことによって非合理的な判断を下してしまう、という問題について述べていることだと思います。

 

この言葉は「元を取ろう」精神に要約されるかと思います。

何かに対して支払ったものに、見返りを求めようとする気持ちが人間の根底にあるからなのか、マイナスにマイナスをかけてプラスにしようとした結果マイナスの足し算を行なってしまうのです。

 

僕もそんな愚かな人間のひとりです。

費やした時間やお金が決して戻ることはないとわかっていても、どこかでそれを取り戻そうとしたがります。覆水盆に返らずという諺もあるというのに。

要らないものでも、時間やお金をかけて手に入れたものは、なんとか有効活用出来ないものかと思案します。

衝動買いした食べ物が美味しくない上に栄養もなかったとして、それを捨てるという選択を私はとることが出来ないでしょう。

手間ひまかけて入手したアイテムなどは、所持容量を圧迫するだけだとわかっていながら不要でも捨てられません。

 

僕は加えてティルトという状態に陥りやすいです。

経済用語の話からポーカー用語の話に飛びますが、どこか共通点を感じたので、書きたいと思います。

ティルトとはポーカーにおいて、プレーヤーが冷静な判断を下すことの出来ない状態、つまり、精神的に傾いてしまった状態のことを指します。

どういった場合にこのようなことが起こるかというと、いわゆるバッドビート(確率的に大勝ちできるであろう勝負に負けてしまうことなど)だったり、単純に連続して負けがこんだりして、その分を無理矢理に取り返そうという考えに至るなど、とにかく自分に不利な状況を覆そうと合理性を無視して暴走してしまう心理に起因するかと思います。

 

ポーカー自体はもうしばらくやっていませんし、そもそも一時、ほんの僅かな間熱中しただけですぐに辞めてしまったのですが、このティルトという言葉は自分への戒めとして度々思い返すようにしたいと思うのです。

今でもゲームで失敗するたびに、躍起になって取り返そうとしたり、損切りが下手糞で、うまいこと妥協したり、一旦気持ちを落ち着かせて時間を置こうという判断が苦手です。

結果、時間を無為に消費して嫌な気持ちだけが残ってしまうことがしばしばあります。

楽しむためにやっているはずなのに、もはや苦行のようです。

なので、気持ちが傾いているときはこのことを思い出し、少しでも安穏とした心持ちで物事をこなしたいなあと思うこのごろです。

 

なんのはなしかよくわかんなくなっちった☆